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ジュエリーリフォーム 〜SDGS 〜ものを大切にする想い〜
blog2022.04.14

ここのところジュエリーリフォームのご依頼の波が ザブーンとやってきています。

有り難いリピーター様、久しぶりのご依頼、そしてこちらからご提案のリフォームなど。

SDGSの流れのせいなのか コロナ禍で変わりゆく生活スタイルの変化のなか人々は少しずつ心のあり方を見つめ始めている。

ジュエリーデザイナーとして30年以上、全国のご依頼主様の元へ足を運び一人一人に寄り添った数々のリフォームデザインをご提案してきたが まだまだジュエリーのお手入れ、メンテナンス、リフォームのことをお伝えしきれていない。

 

『くすんで古くなったから使っていない』『パーツが取れてしまった壊れてしまったので捨ててしまった』『デザインが古くなったから新しいのを買った』など聞き捨てならない。ジュエリーは再生できるのです!

ジュエリー(貴金属製品)はほとんどのものが修復できる素材で作られている。職人の手仕事で、メンテナンスで美しく生まれ変われる。欠けてしまったジェムストーンもデザイナーのアイディア、デザインの力で大切なジュエリーを生き返らせる。

修復再生可能な素材、そして受け継がれる持続性。まさに SDGS !そして持つ人のアイデンティティも受け継いでいくのがジュエリー。

大切にお手入れして 大切に使いたい 心のかたち。

 

 

新品仕上げで貴金属はピカピカに輝きが蘇る!

before  & after

 

切れてしまったネックレスは素材を足して!

 

 

爪でセッティングされた婚約指輪もオンリーワンデザインに生まれ変わっていきます。

☆before☆

☆after☆

 

パリ モンテーニュ通りにそびえる世界最高峰メゾンを支えるお針子を主人公にした映画『オートクチュール』を鑑賞。

渡航しにくい時節柄、久々にパリの街へ行って♡美しいもの♡にふれてきた気分!

 

この映画には 目に見える『美しいもの』 目に見えない『美しいもの』がたくさん散りばめられていた。

ため息の出るほど美しいドレスや素材、デッサン、香水…。最高峰メゾンを舞台に 目に見える美しさにうっとりしながら物語は展開してゆく。

 

人生を仕事に捧げてきた退職間近のクチュリエールがある出来事で移民二世の女性と出会い仕事と希望を与え、自分の人生を見直すストーリー。

高価な素材に対する敬意、美を生み出す繊細な技術やこだわり、覚悟。ものづくりに関わるものの心に触れるたくさんの目に見えない『魂』が私の心に刺さりました。

 

出会うはずのない主人公ふたりを繋ぐものとしてジュエリーが登場します。詳しくは映画を観てね!

そのジュエリーはクチュリエールにとってとても大切なもの。人生を捧げてきたその女性の全てを知っているペンダントネックレス。そしてたぶん…伏線となっているのでしょう母とのエピソードに繋がる。クチュールであった母の人生をも引き継いだ大切なペンダントであったのだと思います。

そしてきっと、そのネックレスは出会った女性へと 職人の魂と共に引き継がれていくのでしょう。

ジュエリーは想いを引き継ぐのです。

 

ジュエリーデザイナーとしての視点でジュエリーを主人公にしちゃいました。笑笑

エンドロールの冒頭 すべての心優しい女性へ は泣けた〜

 

美しいものへのこだわり 素材、技術へのこだわり 美を生み出す覚悟。

泣いている場合ではありません、改めて心に刻み 気を引き締めて行こうではないか!

 

最後に美しいドレスのお写真を! 映画『オートクチュール』より